教室の目

生徒 VS 先生

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Teacher VS. Student

ショッキングなタイトルにしてしまいましたが、生徒と先生で対立するというより、生徒と先生によくあるすれ違いの例を挙げていきます。

目次

パソコンに対する考え方の違い

生徒:パソコンってすごい! 
先生:パソコンはあくまでも道具です…

教室内外で、初心者の方に、「パソコンを使えば、こんなことができるんですよ」というわかりやすい例をお見せすると、たいてい「パソコンってすごいですね!」という反応が返ってきます。

例) ネットで最新の気象情報、文字や書式の一括変換、表計算など

確かに、パソコンが無かったら簡単ではないことも、パソコンだといとも簡単にできてしまうという点で、パソコンはすごいのでしょう。でもそれは、パソコンに限らず、乗り物や、あらゆる電気機器でも同じです。一度、動作をきちんと設計して、その設計通りに動作するよう作られた機械は、生身の人間の動作よりずっと高速で、強力で、正確です。でも、機械は設計された動作しかできません。人の役に立つ動作をしなければ、それは製作者のおもちゃに過ぎません。

機械は多くの人の役に立つように作られていてこそ、人々から「すごい」という賞賛を受けるのだと思います。機械が人の役に立てるか立てないかは、設計しだい、つまり、人の役に立つものを作った人がすごいという話なのです。だから、パソコンが身近になっている人にとっては、「パソコンってすごい」は「電球ってすごい」くらい大げさに聞こえます。電球を作ったエジソンは今でも偉人と言われますが、今の世の中で、電球をすごいという人はあまりいないと思います。

でも、パソコンが身近な人でも、すごいアプリや、パソコンで作られたすごい作品を見た時には、「これ作った人ってすごいなぁ!」と感じます。パソコン自体を作り上げてきた人たちも、確かにすごい人たちですが、パソコンは飾っておくものではなく、道具として様々なシーンで使えるものです。パソコンを道具として使い、人の役に立つ仕事ができれば、その人もすごい人になれるのです。パソコンのスキルアップは、そのための道具の使い方を学ぶことだと思います。すごいパソコン(!?)を使いこなすこと自体が賞賛されるべきことではないのです。

生徒:パソコンって、日々進化してるんでしょう? 
先生:パソコンは、メーカーや市場によって変わりゆくものです。

パソコンを長く使っていて、買い替えや複数のバージョンを経験してきた人にとっては、必ずしも新しいパソコンが古いパソコンより良くなったとは感じられていないと思います。同じものではなく、どんどん変わっているという意味では、進化していると言えなくもないですが、良くなった点と悪くなった点が混ざっている場合には、進化とも退化とも言えず、ただ「変わった」という言葉の方が的を得ているようにも感じられます。

ハードウェアの性能面は、間違いなく進化していると思いますが、そこに入るソフトウェアが必要とするハードウェア性能が同じだけ上がっていて、その割にソフトウェアの利便性が上がっていなければ、相対的な性能アップはほぼゼロと感じられることになるでしょう。事実、ソフトウェアが必要とするハードウェア性能も、過去に比べてどんどん上がっていっています。

では、ソフトウェアの利便性はどうでしょうか?これは、一括りにできるものではなく、ソフトウェアによって、またバージョンによって、大きく進化している場合もあれば、不評を買って退化したバージョンと言われ、修正バージョンがすぐ出る場合もあれば、そのまま放置されて使う側がいつの間にか慣れてしまっている場合もあります。

ただ、パソコンの世界ではシェアが大きな力を持ち、大きなシェアを得るために無料でも進化し続けているソフトウェアもあれば、すでに大きなシェアを持っていて、ネットワーク外部性とスイッチングコストによってライバルを退けてあぐらをかいているソフトウェアもあります。そのシェアに対する考え方の違いから、メーカーによって、ソフトウェアの新バージョンの方向性やパートナー企業との手の組み方が変わったり、市場の主流派の動向に追随したソフトウェア開発によって、少数派が不便を感じるようになったりするのです。

パソコンスキルに対する考え方の違い

生徒:事務の仕事に就くにはパソコンスキルが最重要 
先生:パソコンスキルは社会人に必要なスキルの1つ

上でも書いた通り、パソコンスキル自体が重要なのではなく、道具としてパソコンを使い、良い成果を出すことが重要です。それはデスクワークの代名詞と言える事務の仕事でも同じです。

実際、WordやExcelを使わずシステム入力だけで済む事務の仕事もあります。だからといってその入力仕事は誰がやっても同じと言えるほどスキルを必要としない仕事であるとは限りません。個々に立場の違う関係者との調整が必要であったり、調整した結果を正しく簡潔にまとめる力が必要であったり、その結果を迅速かつ正確にシステムに反映させなければならなかったり、例外的な事案が発生した場合にも、過去の書類を探し出してその時の対応を参考に今回向けにアレンジしたり・・・と様々なスキルが要求されるかもしれません。

その職場が必要とするスキルがパソコン以外にもいろいろあるからこそ、単純な文書作成はシステム開発に投資して、事務文書の作成を効率化している場合もあります。

でもそうしたらWord/Excelのスキルはいらなくなるかと言うとそうではなく、関係者間の調整に際し現状の業務フロー図や体制図をExcelでさっと作って情報共有を円滑にしたり、社内外の相手にお礼の文章やお願いしたいことを印象良くWord文書でまとめたり、事務的でない文書の作成道具としても、Word/Excelを当たり前に使いこなせるスキルが求められているのです。

生徒:よくある文書作成には、決まった正しい操作手順があると思う。 
先生:思い通りの文書を作るには、多くの引き出しを持ち使い分けが必要です。

仕事やカウンセリング等を通じ、様々な人のWordやExcel等を使った文書作成を見ていると、実際のところ、人によって様々な使い方がされているようです。

例)Wordの場合

レベル1 たまにしか使わない人
ほとんどの機能を使わず、全て全角入力、英数字も推測変換で出てきた候補をクリック選択。文字配置は全てスペースで調整。
レベル2 毎回その場しのぎの人
右揃え/中央揃えはなんとなく使える。でも、戻し方や微調整の仕方がわからず、結局、半角や全角のスペースで文字配置。
レベル3 よく使っている人(自己流)
右揃え/中央揃えに加え、 箇条書きやインデントもなんとなく使える。しかし、Word独特の段落や行間のクセを知らず、8割程度の完成度。ビジネス文書としてはギリギリ合格点。
レベル4 ちゃんと学んで使う人
段落書式やオートコレクト等、多くの機能を知っていて、タブの使い分けや、透明罫線でレイアウトもできる。

例)Excelの場合

レベル1 たまにしか使わない人
Wordのように、左端からとにかく入力。文字配置も、スペースで何とか調整。でもなぜか字が消える!?
レベル2 毎回その場しのぎの人
セルを選択して入力。でも編集状態やセルの書式を知らず、思ってるのと違う日付が入ったり、線が引けなかったり、数字も手計算で入力。
レベル3 よく使っている人(自己流)
セルの書式やオートSUMを使える。しかし、数式バーや書式の本当の意味を知らず、本来の8割程度の作業効率。社内向け文書としては合格点だが、社外向けでは、レベル4の人に見られるとちょっと残念。
レベル4 ちゃんと学んで使う人
Excelシートの本質を理解し、ファイルを共有する相手のレベルに合わせて作成できる。

本当にたまにしか使わないレベル1の人は、確かに覚える労力を選ぶより、その場で何とか済んでいるのなら、今のままでいいのかもしれません。しかし、レベル2、3の人は、レベル3をゴールとして考えるのではなく、ぜひレベル4をゴールとして考えていただきたいと思います。いつも決まった操作でなんとか文書が作れる。それがレベル3ですが、レベル2の人が思うほど、レベル3で文書作成ストレスから解放されるわけではありません。レベル3にはレベル3の行き詰まり感があります。レベル3で満足せず、「他のやり方」にも目を向けることで、見えてくる世界があるのです。

スキルアップに対する考え方の違い

生徒:だらだら続けず、短期集中でスキルアップしたい 
先生:試験勉強には集中力が必要ですが、スキルアップは反復実践が大事

日本人は小さい頃から、試験こそが勉強の目的で、夏期講習、直前講習など、短期集中の詰め込みにおいて「勉強やった感」を繰り返し学習してきています。ではパソコンスキルはどうでしょう?確かに MOS等の パソコン資格の取得においては、あまり使われない機能、独特の用語・表現など、数多くのことをその場だけでも覚えておき、短い試験時間の中で絞り出す必要があるので、集中力が必要です。

しかし、パソコンを使う仕事は、試験のように合格すれば解放されるというものではなく、この先ずっと解放されることなどないでしょう。パソコンスキルは、スポーツや料理、楽器演奏や運転免許などと同じ実技系のスキルなのです。だから、頭で覚えるのではなく、手を使い、体に刷り込んで身に付けておくことが大事であり、一度それができれば、何年、何ヶ月かブランクがあったとしても、ちょっとやればすぐ調子を取り戻せるようになります。何も、教室などに通い続ける必要はありません。実務や普段の生活で試してみる、使ってみることを続けることが大事なのです。

ただし、当教室の場合は、通い続けていただいている方も支援しています。続けやすい料金体系であるというだけでなく、続けるだけ、短期通学では得られないオマケがついてくるのも当教室の特長です。

生徒:資格こそ最高レベル 
先生:実践こそ最高レベル

上の話とも通じますが、資格試験の難しさは、マニアックな機能&問題整合性&時間制限 にあります。だから、実務スキルとは必ずしも一致せず、Excelが得意な人でも、集中して試験対策学習が必要になります。結局は資格ビジネスなんです。そこそこの「合格率」こそ、なんぼ。

でも、資格が全く役に立たないわけではありません。資格ビジネスとは言っても、なんだかんだそこに乗っかって、学習してスキルアップしたり、スキルレベルの客観的な評価を獲得したり、という役には立つのです。ただ、試験である以上、出題範囲が明確になっていて、その範囲できちんと対策すれば合格できるのも試験なのです。

それに対して、実践は違います。実践は、範囲無制限&採点無し&時間無制限なのです。逆に、常に準備中&試験中&採点中であるとも言えます。何でもアリだけど、ゴールは自分で設定して、結果は未来になってみなければわかりません。実践のそこが難しく、奥深いところなのです。

生徒:基礎よりも、応用! 
先生:応用よりも、基礎!

これも、上に通ずるところですが、ある程度基礎的な機能を学んでいくと、そこから自然と本質的な感覚が身に付いてきます。(例えば、文書やシートが左上を基点に右へ下へと続く感覚、半角の重要性など。まだ感覚なので、本当はもう一歩整理された知識が必要です。) 当教室では、基礎の早い段階から、繰り返しこのような感覚を説明に取り入れているので、応用につながる本質を、基礎コースの時点からしっかり理解することができます。

実は、応用の難しいところは、その感覚が前提となっていることで、いちいち説明がないので、そこそこ基礎範囲に自信があった人でも、つまづきやすくなっているのです。一方、基礎はまだその感覚を前提とせず、やみくもでもテキストに書かれたとおりに正しい操作を繰り返しているうちに、その感覚が自然と身に付くようにできているのです。あとは、感覚の問題だけでなく、細かい知識(CtrlキーやAltキー、F4キー、ダブルクリックなど)も、応用ではいちいち説明がないことがつまづきの一因になっています。

教室に対する考え方の違い

生徒:教室は、知りたいことを教えてくれるところ 
先生:本来の力を引き出し、成長し合うパートナー

教育、教授、授業、先生という言葉ができた時代(明治?)、それらは生徒の上に先生が立つという上から目線の発想でした。現代は、子育てなら教育→共育、学校なら教授→共受、スポーツなら監督→コーチ、企業なら下請け→パートナー…と、同じ目線に立ち潜在能力を引き出し合うWin-Winの発想の時代です。先生にだって知らないことはいっぱいあるし、知りたいだけならGoogle先生に聞けば良い時代だし、先生だって生徒の様々な課題を通して勉強させてもらったり、「失敗した!」と後悔する反省だらけの毎日だったりします。

もはや先生の存在価値は、生徒がまだ知らない知識を切り売りすることや、質問に答えることなどではなく、生徒とコミュニケーションを重ね、不安を和らげ、必要な緊張感も持たせ、共に考え、プロセスを例示したり、ヒントを出したり、良い点をほめることなどではないかと勝手に考えています。

生徒:同じ質問を何回でも、気軽にしていいんでしょ! 
先生:そのとおりです! ただ、…

わからなくなった時、その場ですぐ解決できるというのが、教室に通うメリットの1つです。教えるプロとして、同じ質問を何回いただいても、快くお応えしたいと心がけています。

もしプロでなければ、「説明すんの面倒だなあ」「そのぐらいもうわかってよ」という言葉が出てくるかもしれません。しかし、何百人も、何万時間も、教える仕事を続けていると当然、同じ質問にも空気のように慣れ、上記のような悪感情は、もはや湧かなくなるのです。

むしろ、生徒にもいろいろな方がいらっしゃって、それでも同じようなところでつまづきやすいということは、そこが「教える腕の見せ所」とも思っています。

ただ、2例だけ、同じ質問にすぐ答えを出したくない場合があります。

  • 1つは、同じ質問にまったく抵抗が無い場合
  • もう1つは、教室に何人かいる時に、他の方への配慮がまったく無い場合

です。

「感情的に質問への答えを渋るようじゃプロとは言えないな」という声も聞こえてきそうですが、この2例については、それなりの理由があります。

同じ質問にまったく抵抗がない場合

この教室では基本的な授業の進め方として、

  1. まずテキストで操作手順を学び、
  2. その後、用意した練習問題で反復練習し、
  3. 徐々にヒント無しの実践課題までできるように

進めていきます。

質問が多く出てくるのは、特に 3. 実践課題 の段階です。ヒントが無いので、とたんに頭が真っ白になってしまうのかもしれませんが、1,2から段階を踏んで進めて来ています。それと、1で使用したテキストは、2,3の段階でも見ながら問題に当たっていただけます。

このため、質問に対し私が逐一口頭でお応えするよりも、何度も繰り返し同じテキストを見ていただいた方が、記憶に残りやすいはずなのです。もちろん、私がお応えする場合も口頭だけでなく、テキストの該当箇所を見ていただきながら、説明することが多いです。

このような流れから、4回目、5回目、… の同じ質問になると、すぐ答えを出してしまうよりも、自分自身で過去の対処を振り返っていただいたり、テキストを見て正しいやり方を確認していただいた方が、何倍もご自身の力になるはず、と考えているのです。

他の方への配慮が全くない場合

この教室は、個別サービス以外は、マンツーマンレッスンではありません。たまたま予約が1人しか入っていない時間もありますが、通常は同時に何人かの生徒を私1人で見ています。

同時に何人かの生徒が教室にいる場合でも、しょっちゅう質問をして独り占め状態を続けたり、他の人に説明している最中にもかかわらず大きな声で質問してきたりする生徒もいました。そのような場合、同じようにお金をいただいている他の生徒に、不愉快な思いをさせてしまうかもしれません。

そんな時でも、単にテキストを見て解決できる問題とは限らないため、私はできるだけ早く質問された方の席に行き、状況を確認します。でも、確認したらやっぱりテキストを見てすぐ解決できるはずの問題だった、という時は「忘れちゃったら、まずテキストを見てみましょう。」と促すのです。

この2例についてだけは、「答えを渋ることによって、自分の頭で考えていただく」が、お客様のために「どうすべきか?」を考え続けた末の、ベストの結論なのです。

生徒:時間どおりじゃなきゃ… 
先生:時間に融通ききますよ

ちょっと重い話が続いたので、最後は少し軽めの話題です。当教室は、1時間ごとに時限を区切っていますが、個別指導ですので、たとえ遅れて来たとしても他の方に迷惑がかかることはほとんどありません。なので、遅刻しても、たとえ残り時間が10分くらいになったとしても、予約席はとってありますので、途中連絡無しで、そのままいらしていただいて大丈夫です。電話している時間がもったいないですから。

ただし、予約時間内に来られなくて時間変更をしたい場合には、予約が必要ですので、その場合にはお電話かメールで事前にご連絡ください。特に平日夜の時間帯などは、仕事帰りに…という方が多く、予約していも思わぬ残業などで時間通りに来られない場合も多いでしょう。その場合でも、キャンセル料などはかかりませんが、事後でもいつでも結構ですので、次回の予約だけは入れるようにしてください。

また、元々予約を入れていなかった日でも、急に時間ができて、「次の時間空いてますか?」とその場で予約を入れていただくのも、アリです。実際、残業の多い方で、そのように通われている方もいらっしゃいます。こんな感じで、他のお客様への支障がない限り、融通をきかせられるのも、当教室の特長です。

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